1999年は色々な法案が強行可決された年だったと思います。その中で通信傍受法案、通称盗聴法という法案が可決されました。
人の通信を全く関係のない第三者(警察)が盗み聞くという、全くをもってプライバシーの侵害としか言いようのないものです。全く犯罪などの文字と関係ない人々から見ても不愉快極まりないでしょう。
どーして今この様な法案が出されたのかなというのを私なりに考えてみました。
まず警察側言い分としては、犯罪者と思われる人物、つまり容疑者の会話を聞くことができれば次の犯罪を未然に防げたり、犯人に弁解の余地を与えない現行犯逮捕も容易になるではないか、というよーな感じだろうと思う。
しかし、盗聴なんて事は今に始まった事では無いと思います。昔っから警察は非合法的に盗聴器なんか取り付けて話を盗み聞きしてたんでは無いかと思う。なんかのニュースでも盗聴が行われていたということ言ってたし。昔の刑事物のドラマや映画でもこんなシーンはたくさんあるしね(とまぁ俺の偏見かな?)。
んじゃ、今さらなんでこんな法案を出すんだろうと考えると、最近爆発的に普及しているデジタル回線のせいではないかなと思う。携帯電話もアナログタイプは絶滅したし、加入電話もインターネットの普及でISDN回線が増加している。
これが今までのアナログ回線なら音声信号をトランスミッタで搬送波にのっけて簡単に電波として飛ばすことができる。回路も比較的簡単だしぃ。
これがISDN回線だと交換機〜DSU間を 320k bit/s の速度でピンポン伝送するという、それなりに高度な事をしてるわけだ。この信号を上り、下りに分け、DAコンバートし、無線で飛ばそうとしたら機器にもコストがかかるし、警察としてもこんな盗聴機械を非合法的に作ったなんて言われたら大変なことになるだろうしね。
で、てっとり早く法律化してしまえば後ろめたく盗聴することも無いだろうと考えたのが本音じゃないかなぁと思う。
で、法案化するにあたって、自自公の暴走ぶりはもうどーしょーもないとこまで行ってる気がするけど(^^;、強行採決の外にも警察に圧力かけてたんじゃないかなぁと思う。
なにせ、通信傍受法案可決してすぐに神奈川県警を筆頭に全国の警察での不祥事が露見されたりしたから、法案可決まで発表を遅らせていた、又は警察が自主的に遅らせたんではないかと思う。
私は、元から警察って組織は信用ないと思っていたが(みんなもそう思ってるか(^^;)、今回の法案の議論の中に盗聴された情報がまた外の誰かに漏れたりしないかというセキュリティーの面についても話になったと思った。その話し合いの中に不祥事話が舞い込んだらすぐに否決されたと思うんだけどなぁ。
情報の非公開とかは、人命に関わる物なんかには適用すべきものだとおもうけど、政治的意図みたいなもので、国民を情報操作させるような非公開(公開遅延)は納得いかないな。まぁこれらの話は私の想像の域を出ないので、真相はわからないけどね。
この法案では電子メールの閲覧もされるようだから、暗号化という分野がこれからもっと活発になるんじゃないかなぁと思うな。まぁ、これらの情報を守るのも個人レベルで意識しないといけない時代になったということでしょう。
やえ
PS 素数を求める暗号ってどのくらい安全なんだろうかなぁ。
量子暗号とかが実現できる時代はくるのだろうかなぁ。
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